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建設工事の請負契約の内容~建設業法19条1項3号の工事着手の時期及び工事完成の時期の注意点~

(建設工事の請負契約の内容)第19条

  1. 建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従って、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
    1. 工事内容
    2. 請負代金の額
    3. 工事着手の時期及び工事完成の時期
    4. ~~~~~

今回、こちらの赤字の部分の解説と注意点を解説させていただきます。

工事着手の時期及び工事完成の時期

多くの場合、歴日(○○年〇月〇日)で表示されているとは思いますが、工事着手の時期が、「契約の日から○○日以内」「関係官庁の許認可の日から○○日以内」などとされている場合もあるかとは思います。

また、場合によっては、工事完成の時期が、「着手の日から○○日」とされていることもあるとは思います。部分引渡しの場合には、その部分に関しての完成時期についても記載すると思います。

完成の時期を決めると、その時期までに工事が完成しない場合には不履行責任(損害賠償や契約解除)を可能性がありますが、着手の時期についてはその時期までに着手しない場合に、ただちに不履行責任を問われるかについては、論争がありますので、ここでは述べません。

建設工事の請負人の債務(仕事)は、契約に適合した仕事を完成することですが、他方で、多くの裁判例は、仕事の完成の判断として、「予定工期を終えたか」によって行っています。

そして、この様にとらえられた「仕事の完成」が報酬支払の前提とされるとともに、担保責任(契約不適合責任)規定の適用される範囲として基準となるされてきました。

しかし、これに加えて、工期の設定に関して、工期設定等のガイドラインは、時間外労働の上限基準の適用に向けた仕組みとして、適正な工期設定・施行時期の標準化を求めています。

適正な工期設定

工期の設定に関しては、現場技術者や下請の社員、技能労働者などを含め建設工事に従事するすべての者が時間外労働の上限規制に抵触するような長時間労働を行うことが無い様、当該工事の規模および難易度、地域の実情、自然条件、工事内容、施行条件等のほか、下記条件を適切に考慮するものとされています。

  1. 建設工事に従事する者の休日
  2. 建設業者が施行に先立って行う、労務・資機材の調達、調査・測量、現場事務所設置などの「準備期間」
  3. 施行終了後の自主検査、後片付け、清掃などの後片付け期間
  4. 降雨日、降雪・出水期などの作業不能日数

なお、施行期間の平準化に向けた取組みとして、余裕期間制度の設定されています。

余裕期間制度

余裕期間制度は、契約ごとに、工期の30%を超えず、かつ、4か月を超えない範囲内で余裕期間(契約期間内だけど、工期外であるため、受注者は監理技術者などの配置が不要であり、工事に着手してはならないとされる期間です。工事着手以外の工事のための準備は、受注者の裁量で行うことが出来ます。)を設定して、発注し、工事開始日もしくは工事完了日を発注者が指定、または、受注者が選択できる制度です。

余裕期間制度の方式

  1. 発注者が工事開始日を指定する方法(発注者指定方式)
  2. 発注者が示した工事着手期限までの間で、受注者が工事開始日を選択する方法(任意着手方式)
  3. 発注者があらかじめ設定した全体工期(余裕期間と工期をあわせた期間)の内で、受注者が工事開始日と完了日を決定する方法(フレックス方式)

があります。

建設業の働き方改革の進展にともない、週休2日制の推進、施行期間の平準化に向けた計画的な事業執行などの工期の適正化、および令和2年10月1日に施行された建設業改正により、工事の施工しない日または時間帯の定めをするときは、その内容を、書面に記載することが求められていることについて注意が必要です。

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